外壁塗装は近隣に迷惑をかけるの?
外壁塗装工事をする際に近所に挨拶に行くかどうかで悩む人も多いでしょう。
結論から言えば外壁塗装工事をする場合には挨拶をする必要があります。
外壁工事は近隣住民にどの程度の迷惑がかかっているのかというのは施工者本人には分かりません。
この記事では住宅の外壁塗装工事によって近隣住民にどのような影響が出るか、トラブルを起こした際の問題点などを紹介いたします。
隣家の外壁工事に対する周辺住民の声
隣の家が外壁塗装工事を始めたことに不満を持っている人がインターネット上で文句を書いていたりします。
隣家の住民はどのような点に不満を抱いているのでしょうか。
ケース1
「工事が始まったのに住人や工事業者が挨拶に来ない。汚れや塗料が飛ぶのが心配で洗濯物が干せない」
挨拶が全くないとこのように隣の住民は洗濯物を外に干すことができません。
自分には関係ない工事なのに行動制限されることで日に日に不満が溜まっていきます。
ケース2
「足場を組み立てる騒音がうるさい」
足場を組み立てるときには金属同士をぶつけることが多いので周囲の住宅に騒音が1日中響き渡ります。
特に業者は朝8時ぐらいから作業を始めますので寝ていたところを起こされる人もいるでしょう。
ケース3
「業者の車が道路をふさいでしまい自家用車が通れない」
せまい道の場合、業者の車が道路の半分以上をふさいでしまい車が通れないということもあります。
特に足場を設置する日は住宅の正面に車を止めなくてはいけないため道路をふさぎがちです。
道をふさいでしまうと視界が悪くなってしまい事故が起こりやすくなったり通行に支障が出てしまい周辺住民の不満がたまるでしょう。
外壁塗装工事でありがちな近所トラブル
外壁塗装工事をする際に周辺住民と揉めやすい内容をまとめました。
塗装工事の依頼者は気づきにくいですが周辺住民はこまかいことまで気にしています。
業者の車が道路をふさぐ
足場組立などの際には住宅の正面に車をとめなくてはいけません。
道路がせまければ他の車や人が通ることはできなくなるでしょう。
優良な業者であれば事前に周辺住民に告知をしてくれますが多くの場合は何の対策もしませんので不満が工事の依頼主に向きます。
どうしても避けられない部分はありますが可能なかぎり理解を得らえるようつとめましょう。
騒音が響き渡る
足場の組立てや高圧洗浄をするときは周囲の住宅に響き渡るほどの騒音が発生します。
特に足場の場合は金属音が1日中鳴り響きますので周辺住民の不満が最もたまりやすいタイミングです。
業者の中には挨拶をするのは塗装段階になってからでいいと考える場合があり足場組立の騒音については何も対策をしないことがあります。
いきなり工事を始めた隣の住民に対しての不満は一気にたまりますので工事前の挨拶が重要です。
悪臭がする
塗料は基本的に悪臭がします。人によっては耐えられないほどで、隣の家の住民がそういったタイプの場合、工事中は窓をあけることができません。
それが真夏だったりすると熱中症の恐れなどもありますので非常に不満がたまるでしょう。
塗料が飛散する
塗料は液体ですので風によって簡単に飛んでいきます。
特に隣の家に関しては5メートルも距離がないことが多いので対策をしなければ簡単に飛んでいくでしょう。
塗料の飛散は業者が最も注意を払っている部分ですが、隣の家の壁や車、洗濯物などに飛んでいった場合は弁償などのリスクもあります。
高圧洗浄で汚れが飛散する
塗料と同じように外壁の洗浄をする際にも汚れが飛ぶ可能性があります。
外壁や屋根は水を使って洗浄しますので風で何メートルも飛んでいくことが珍しくありません。
飛んでいった水には屋根の汚れが付着していますので隣家が外に干している洗濯物についたら汚れが落ちないことも多いです。
工事用の足場が隣の家の敷地に踏み込んでいる
優良な業者ではありえないことですが足場の組立てが非常に難しいときなどに隣の敷地内に無断で足場が踏み込んでいることがあります。
住宅の構造上、どうしても必要な場合がないとは言えませんがそういった場合でも必ず近隣住民への許可はとります。
無断で足場が敷地内に入っているなどは本来ありえないことですので、敷地を侵害された住民にとっては我慢ならないほどの不満がたまるでしょう。
近所迷惑を考えないと何が起こるか
近所迷惑を考えないで工事を強行したらどのような問題が起こるのでしょうか。
放置することで起こるデメリットをまとめました。
賠償請求
塗料や汚れが隣の家の車などに飛んでしまい弁償費用を請求されます。
塗料の飛散による賠償請求は外壁塗装工事で特に起きやすいトラブルの1つで、隣の家の壁や車であれば10万円以上かかることもあります。
また外に干している洗濯物に塗料や汚れがついてしまうこともあるでしょう。
基本的には業者が支払いをしますので心配はいりませんが、場合によってはあなたが払う可能性もあります。
怒鳴り込み
挨拶もしないまま外壁塗装工事を始めてしまうと隣の家の人が怒鳴り込んでくることがあります。
工事をする本人には小さなことに感じますが隣の家の人は挨拶をしに来なかったというだけで非常に不満をためています。
挨拶をしなければ、足場を組み立てるときの騒音や塗装する際の悪臭で通常の何倍もの不満がたまるでしょう。
それらが爆発して怒鳴り込んでくるのがよくあるトラブルの1つです。
しかも大抵の場合は業者がいない夜の時間帯などに来て何時間も怒鳴り散らしていきます。
お互いに時間と体力の無駄ですのでこういったトラブルを避けるために対策を行いましょう。
近所トラブルを避けるための対策
外壁塗装工事をする際には近所トラブルを避けるためにいくつかの対策が必要です。
対策をせずに近隣住民とトラブルを起こした場合は時間と体力を大きく無駄にしますので、以下のことをしっかりと確認しておきましょう。
近隣への挨拶
最も重要なことが近隣住民への挨拶です。
最低でも自宅を中心にして全方位に3軒先までは挨拶しておきましょう。
ときには騒音や道路をふさぐことにより4軒以上離れたところからも苦情が来ますので心配なら5軒くらいまでは挨拶しておいても良いでしょう。
「業者が挨拶するから大丈夫」と考えるのは厳禁です。
業者が挨拶に来た上で本人も来なければ非常識と考える人は意外と多いです。
近所トラブルを避けるために挨拶は絶対に怠らないようにしましょう。
また、近隣への挨拶は必ず工事をする前に行ってください。
工事を始めてから訪ねると、近隣住民はすでに足場組立を騒音でイラついてるためわざわざ挨拶をする効果はほとんどなくなります。
挨拶をするのなら必ず足場工事より前に行う必要があります。
また工事日程表を業者から受け取っているのであれば近隣住民にも渡しましょう。
どんな日に洗濯物を出してはいけないかなどを把握しやすくなるので相手の不満を和らげることができるでしょう。
飛散防止の養生
高圧洗浄や塗装する際には汚れや塗料が飛散します。
これを防止するために業者は工事する住宅の周りに飛散防止の養生を行います。
しかしそれでも塗料などは飛び散ることがあります。
そういった場合に行うのが近隣住宅の物や車を養生することです。
塗装や高圧洗浄をする際にだけ一時的にビニールシートをかけて塗料などの飛散から車などを保護します。
これには近隣住民の許可が必要なので事前に挨拶しておく必要があるでしょう。
車や物を保護しておけば塗料などが飛散して賠償責任を負うことはほぼありません。
車の移動がいつでもできるよう業者に依頼
足場を組み立てる際にはどうしても住宅の前に車を駐車しなくてはいけません。
せまい道路だと道がふさがれてしまい他の車が通ることはできなくなるでしょう。
こういった場合は業者に確認して車の移動はいつでもできるようにしてもらいましょう。
近隣住民がどうしてもその道を通りたいという場合がありますので、業者がすぐに移動できる体制を整えることは重要です。
まとめ
基本的に外壁塗装工事をする際には近隣の住民に迷惑がかかります。
迷惑をかえりみずに自分勝手に行動してしまうと塗料や汚れが周辺住宅や車に飛散して賠償責任を求められるでしょう。
何も飛散しなかったとしても騒音や悪臭などが発生しますので近隣住民に挨拶しなければ怒鳴り込んでくる可能性もあります。
そういったトラブルを避けるために業者任せにせず自分自身も近隣の住宅5軒程度までは挨拶回りをしておきましょう。
挨拶をするだけでも近隣トラブルは半分以上がふせげますので、対人関係が嫌だとか面倒だと考えずに後々のために怠らないようにしましょう。