塗料の色選びのポイントを教えて下さい。
□色選びの際には下記の点に注意して選ぶ必要があります。
◆カラーサンプルと実際の塗装ではイメージが違う
・外壁塗装の色を選ぶ際には、カラーサンプルという小さな色見本で検討します。
しかし実際の塗装では、カラーサンプルで見た色よりも明るめに見える傾向があります。
そのため気に入ったカラーサンプルより彩度(色の鮮やかさ)や明度(色の明るさ)をワンランクからツーランク下げて選ぶとイメージに近い色に仕上がります。
・カラーサンプルと実際の塗装でイメージに違いが出るのは人間の目の錯覚によるものです。
同じ色を塗った場合でも、以下の点で色の見え方に違いが生じます。
面積が狭いところに塗られている⇒暗く、濃く見える
面積が広いところに塗られている⇒薄く、明るく見える
・同じ色でも、カラーサンプルでは面積が小さいところに塗られているためより暗く濃く見え、実際の塗装では大きな面積に塗装を行うためより薄く明るく見えることになります。
この点を考慮に入れなかった場合、カラーサンプルでのイメージと実際の塗装でのイメージの食い違いが起きてきます。
何種類か色の候補を決めた後は、A4版サイズなど大きめのサンプルを作ってもらうと、同時に塗装の艶や質感なども確認できるため、より仕上がりのイメージを掴みやすくなります。
・また、塗料の色選びを日塗工の見本帳で行う場合には注意が必要です。塗料については見本帳で同じ色番のものでも水系か溶剤系かで仕上がりの色味が異なる場合もあるため、メーカーのカタログ内のカラーサンプルで選ぶのが確実と言えます。
◆太陽光のもとで色を比較する
・色を比較する際は、カラーサンプルを実際に太陽光の下で外壁に並べるなどして比較し、外壁と同じ環境下で確認することが大切です。
色の見え方については、同じ色でも以下の点で見え方に違いが生じます。
明るい場所で見た場合・暗い場所で見た場合
照明が白熱灯か、蛍光灯か
照明が昼白色か、昼光色か
・塗り替えの打ち合わせをする際は屋内で検討をすることが多くなりますが、色の最終確認を太陽光のもとで行うことでイメージの食い違いが起こりにくくなります。
また屋外で色を確認する場合でも、晴れの日と曇りの日、日差しの強い時期と弱い時期などによっても多少イメージが変わってくるため、この点も考慮に入れましょう。
◆色あせしやすい色、色あせしにくい色
基本的に、鮮やかな色は紫外線に弱いものが多いため色あせしやすく、また鮮やかな色が出にくい塗料は無機質系の顔料を用いており色あせしにくいという特徴があります。
塗料の種類にもよりますが、色あせしやすい色については経年変化で当初と全く違った色になる可能性のあるものもあるため注意が必要です。
◆塗り替えを行わない部分や近隣住宅との兼ね合いを考える
・同じ色でも色の組み合わせによって見え方が変わってきます。
そのため塗り替えの色選びの際は、塗り替えを行わない部分(屋根、サッシ、ドアなど)の色との兼ね合いや、また近隣住宅との色味の兼ね合いなどを考えて、総合的に色のバランスを検討すると良いでしょう。
◆気に入った色の家の場所を覚えておく
・外壁の塗り替えの際に大きくイメージチェンジをされる場合は、好きな色味の住宅や展示場などの外壁を覚えておき施工業者に伝えることで、イメージが伝わりやすくなります。
□まとめ
・色選びの際は、今までと同じような色を選ぶか、大きくイメージチェンジするか、また汚れが目立たない色や変色しにくい色を選ぶかなど、様々な選び方があります。
・外壁の色を検討する際は希望のカラーサンプルよりもややトーンを下げ、また大き目のサンプル板を作成してもらって塗装の艶、質感などを確認し、最終確認は必ず外壁と同じ条件の太陽光の下で行うことで仕上がりのイメージが掴みやすくなります。
・人間が得る情報量の80%は視覚によるものであり、その中でも色のイメージは視覚に強く影響してきます。
より自分のイメージに近い塗り替えを行うためには上記の点に注意をし、施工業者と相談しながら慎重に色選びを行いましょう。
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