塗装の回数は何回塗るのがベストでしょうか？
□塗装の際は必ず3回塗り重ねます。
塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3工程に分類できます。
それぞれの工程にはそれぞれの意味があり、塗料の耐久性や機能を十分引き出すためには必ず3回重ね塗りを行う必要があります。
また予算に余裕があり、塗装の耐久年数をより高めたいという場合には、さらに工程を増やして塗り重ねる回数を増やすこともあります。
◆下塗り、中塗り、上塗り
・下塗り
下塗りでは塗装の下地を作ります。
塗装を行う面と仕上げ塗料との密着性を高める役割があります。
プライマー、シーラー、フィラーなどと呼ばれる下塗り塗料を用います。
・中塗り（上塗り一回目）
中塗りとは上塗りの前段階です。上塗り一回目などと呼ぶこともあります。
塗装面の凹凸などをより滑らかにしながら、塗膜に厚みを持たせます。
中塗りでは塗膜の強度を高めたり、耐久性をより向上させます。
中塗りでは上塗りと同じ塗料を用いることも多くなります。その際上塗りと中塗りの色のみを変えることもあります。
・上塗り（本塗装）
上塗りは塗装の仕上げの段階です。本塗装、仕上げ塗りなどと呼ぶこともあります。
塗装の美観はここで決まります。また中塗りの上にもう一度塗り重ねることで塗膜にさらに厚みを持たせ、塗りむらをなくし、耐候性を向上させるという役割があります。
依頼主側が選ぶ外壁の塗料はこの上塗りに使われる塗料になります。
上塗りに使われる塗料は仕上げ塗料、上塗り塗料などとも呼ばれます。
◆単層型も複層型も工程数は変わらない
仕上げ塗料は大きく分けて単層型、複層型がありますが、どちらも下塗り、中塗り、上塗りの3工程を行うという点は変わりません。
・単層型の仕上げ塗料
単層型の仕上げ塗料には色が付いており、中塗りと上塗りの兼用塗料になっています。
下塗りの後は仕上げ塗料を中塗り・上塗りと塗り重ねて塗装を完成させます。
・複層型の仕上げ塗料
複層型については中塗りと上塗りは別の塗料を用います。
中塗りでは意匠性やクラック追従性などを確保し、上塗りでは色付きのトップコートを用いるなどして塗装を完成させます。
□まとめ
塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3工程に分類でき、必ず3回（またはそれ以上）塗り重ねます。
仕上げ塗料が単層型であっても複層型であっても塗り重ねる回数に変わりはありません。
塗装は下塗りを十分に行い、また仕上げ塗料については規定内の希釈率で希釈し塗り重ねることが大前提となります。この工程をしっかり守ることで初めて塗料の持つ耐久性などの性能を発揮することが可能になります。
見積書において中塗りは上塗り（１回目）などと記載されることがありますが、その際は上塗りの工程が2回あれば問題ありません。見積書ではこうした塗装回数もきちんと確認されると良いでしょう。
特に単層弾性塗料を用いる際は、施工業者によっては塗り重ねを1回省くようなところもあるようです。
そうした場合でも一見仕上がりには違いが見られません。しかし長期的に見れば耐久年数は全く変わってきます。
見積書では工程を確認し、塗装回数をしっかり確認することも大切になります。
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