足場を組むメリットと組まないメリットを教えて下さい。
□足場を組む場合のメリット
塗装工事の際は、下から上へ何度も行き来することになるため、作業の効率化を図り、工事現場の安全性を高め、安定した作業を行うことができるという点が足場を組むメリットとなります。
また足場を組む場合は、塗料の飛散防止の目的で足場に飛散防止ネットを取り付けるため、足場を組まない場合に比べて塗料が飛散する心配が少なくなるというメリットがあります。
□足場を組まない場合のメリット
足場を組まない場合のメリットとしては、コストの削減と工期の短縮が図れるという点があります。
外壁や屋根の塗り替え費用としては、実は足場を組む工事費が塗装工事にかかる費用の大きな割合を占めています。
そのため足場を組まない場合は足場の架設工事分のコストをカットすることができ、全体として安価な費用で塗装工事を行うことが可能になります。
また足場の架設・撤去には日数がかかるため、足場を組まなければその分の工期を短縮できます。
最近ではこうした利点から足場を組まずに塗り替え工事を行うことも多くなっています。
こうした足場を組まない工法は、無足場工法とも呼ばれています。
無足場工法のメリットとしては、他にも以下のようなものがあります。
◆塗装工事期間も日差しや風通しを遮らない
無足場工法では窓の外に足場やシートがないため、日差しや風通しを遮りません。
塗装工事期間でも作業中以外は通常の生活ができます。
◆防犯上の不安を軽減
足場を組むと、工事期間中は足場を伝って上階まで簡単に行き来できるようになるため、窃盗事件などに注意が必要な状態となります。
無足場工法の場合は足場がないためそうした不安が減ります。
◆予算に応じた施工が可能
塗装工事の費用で大きな割合を占める足場を組まないことで、建物全体をまとめて塗り替えず、タイル洗浄、外壁塗装、シーリング補修など気になる部分から細かく分割して改修を行うことが可能になります。
◆足場を組むスペースがない場合も塗装工事が可能
足場を組むスペースがない場合でも、無足場工法であれば施工が可能になります。
□そもそも無足場工法とは
無足場工法とはビルの屋上などに機具を設置し、そこからロープでブランコやゴンドラを吊り下げ、その上で作業を行う工法をさします。
無足場工法はもともと窓の清掃作業などで用いられていたり、また戦後のダム建設や大規模擁壁工事などの公共事業にも多く用いられてきました。
一般の民間ビルなどでは高額な仮設足場を組んで外壁の補修や塗り替えを行う方法が今でも主流ですが、徐々にビルなどでも無足場工法による補修や塗り替えが見られるようになり、また最近ではビルだけでなく住宅の外壁塗装でも用いられるようになりました。
□まとめ
足場工事には利益を乗せやすいと言われており、施工業者は足場業者に外注する際に入るマージンが重要な収入源になっているとも言われています。
しかし企業努力により足場の架設工事をなくして工費を圧縮しようとする施工業者も出てきており、そうした会社が無足場工法を取り入れているようです。
無足場工法については職人の技術も必要になるため、作業の安定性で言えば足場を組む工法の方がよいとも言えます。無足場工法を選ぶ際は、無足場工法の実績がしっかりある施工業者を選ぶと良いでしょう。
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