シリコン樹脂
シリコン樹脂とは、シロキサン骨格を分枝構造とし、さらに置換基としてメチル基、フェニル基などを導入するシロキサン結合をもつ合成樹脂のことを指します。
シリコン樹脂はシリコーン樹脂とも呼ばれ、また元素・単体のケイ素の英語名がシリコン(silicon)であることからケイ素樹脂と呼ばれることもあります。
シリコン樹脂は安定性が高く、様々なものに使用されています。
◆シリコンとは
シリコンとは、シロキサン結合を主な骨格とする高分子化合物の総称で、ジクロロジメチルシランなどのシラン類を加水分解して生成されたシラノールが脱水縮合したオリゴマー、ポリマーです。
シリコンのいう名称はケトンの炭素原子をケイ素原子で置換した化合物であるシリコケトンが語源です。シリコーンとも呼ばれます。
シリコンは、慣用的に低分子シラン類を含む有機ケイ素化合物全般を指すこともあります。
シリコンは比較的低分子のものはポリシロキサン、シロキサンなどとも呼ばれます。
シリコンの中で、高分子であるもののうち合成樹脂として用いられるものは一般的にシリコン樹脂と呼ばれます。またシリコン樹脂を省略してシリコンと呼ぶことも多くなっています。
◆シリコンの特徴
シリコンは一般に無色、無臭です。
また撥水性をがあり、比較的耐油性、耐酸化性、耐熱性が高く、不導体であると言う特徴があります。
ただし金属酸化物(塩基)の性質を持つため強酸には弱く、白化したり脆くなったりといった変質が起こります。
また一部の溶媒(フロン、代替フロン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン)などには侵食されるため、こうした環境に晒される場所には用いられません。
シリコンは重合度や置換基などが異なるさまざまな製品があります。