シーラー
□シーラーとは
シーラーとは接着機能を持たせた下塗り塗料です。接着プライマーとも呼ばれます。
シーラーという言葉はシール(接着する、覆い隠す)からきています。
□シーラーの目的
シーラーの目的には以下のようなものがあります。
・中塗り塗料・上塗り塗料との密着性を高める接着剤のような役割
・上塗り塗料の吸い込みムラを抑える
・ヤニなどを含む下地に対して用いることで滲み出しを止める働きもある
・浸透性シーラーは下地に浸み込みやすく、下地の強化に優れる
□シーラーの種類
シーラーには大きく分けて溶剤シーラーと水系シーラーがあります。
◆溶剤シーラー
・素地を補強し、上に重ねる塗料の密着性を高め耐久性を向上させる
・下地のアルカリ分を抑制し、シミや汚れの浮き出しを防止する
・素地の吸い込みムラを抑える
◆水系シーラー
・臭いが少なく作業性が良好
・有害物質の揮発性も少なく、健康や環境に優しい
□溶剤シーラーの特徴
溶剤シーラーは溶剤(油性)系のシーラーです。
◆溶剤シーラーの長所
・下地の強化に優れており、下地が傷んでいる場合は溶剤シーラーが適している
・水性シーラーより密着性が高い
・速乾性に優れ、30~60分で乾燥する
・塗布前にはホコリを落とす程度で、水洗いなしで塗装することが可能
◆溶剤シーラーの短所
・塗装の際の臭いが多い
・現在塗装されている塗料の種類により使用できない場合がある
□水性シーラーの特徴
水性シーラーは水系(水性)のシーラーです。
◆水性シーラーの長所
・塗装の際や乾燥時の臭いが少ない
・環境や健康に優しい
・刷毛などの道具類の洗浄、排水も容易
・現在塗装されている色と同色や同じ風合いを希望する場合に最適
◆水性シーラーの短所
・溶剤シーラーより乾燥までの時間が長く、3~4時間程度かかる
・下地の劣化が激しい場合は不向き
・新設、改修直後のモルタルへの使用には不向き