マンセル記号
□マンセル記号とは
マンセル記号とは、表色系の1つであるマンセル・カラー・システム色の表現方法で、色彩を色の三属性である色相・明度・彩度の3つの記号で表します。
表記法は「色相 明度/彩度」となります。ただし無彩色については「N 明度」などとも表記します。
例としては、「色相が赤・明度が4・彩度が13」の場合は「5R4/13」と表記されます。
・無彩色…白と黒、またその混色で得られる色(灰色)の総称。
・有彩色…色の三属性である色相・明度・彩度を併せ持つ色。無彩色である白、黒、灰色以外の色の総称。
□マンセル・カラー・システムとは
マンセル・カラー・システムとは表色系の1つで、マンセル表色系、マンセル色体系、マンセルシステムとも呼ばれます。
日本では、このマンセル・カラー・システムはJIS Z 8721で三属性による色の表示方法として規格化されています。
□色の3属性とマンセル・カラー・システム
◆色相
・色相は赤、黄色、緑といった色の相違を指します。色相の総体を順序立てて円状に並べたものを色相環と呼びます。色相は特定の波長が際立っていることによる変化ですが、常に同じ波長が同じ色に見える訳ではありません。
・マンセル・カラー・システムでは、色相をR(赤)、Y(黄)、G(緑)、B(青)、P(紫)の5つに分け、さらに中間色相であるYR(黄赤)、GY(黄緑)、BG(青緑)、PB(紫青)、RP(赤紫)の5つを加えた10色相を基本として表示します。
またこの基本10色を5として、基本10色を更に10分割し、色名に数字を付加して計100色相で表します。
例としては、黄色であれば5Y、青緑であれば5BGと表記します。
◆明度
・明度とは、色の明るさの度合いを表します。無彩色の中で最も明るい色である白を最も明度が高いとして明度10、最も暗い黒を最も明度が低いとして明度0、その中間の灰色に明度1~明度9の数字を割り当てて基準にしています。
・現実の色票(色見本)では白には明度9.5、黒には1の数字を用いています。
◆彩度
・彩度とは、色の鮮やかさを表します。
無彩色である白・灰色・黒を彩度0とし、無彩色から離れるほど(数字が大きくなるほど)彩度が高いということになります。
・彩度は色相によりそれぞれ最大値が異なります。
例として色相5R明度5では彩度14(現状ある彩度の最大値)、色相5BGでは最大彩度が10となります。