ローラー工法
□ローラー工法とは
ローラー工法とは塗料を含ませた円筒を塗装面で回転させて塗付する塗装方法です。
従来の塗り替え工事では吹き付け工法での塗装が多く行われていましたが、吹き付け工法では風などによる塗料の飛散による環境への負荷や臭いの強さなどの欠点もあることから、最近の外壁の塗り替え工事においてはローラー工法での施工が多くなってきています。
しかしローラー工法、吹き付け工法ともに向くタイプと向かないタイプがあり、現在も状況に応じて選択されているようです。
□ローラー工法の特徴
ローラー工法には以下の特徴があります。
・刷毛塗りに比べて施工性が良く、塗装面が均一な仕上がりとなる
・吹き付け工法よりも塗料の飛散が少なく、環境への負荷や臭いを軽減することが可能
・塗装する部位や素材に合わせて、持ち手の形状、ローラーの大きさ、ローラーの毛の長さ(毛足。4mm~25mm)、素材(アクリル・ポリエステル・ナイロンなど)を変えて施工することで、多くの素材への塗装に対応することが可能
□ローラー工法で使用されるローラーのサイズ
ローラー工法で使用されるローラーのサイズは1インチから12インチまであります。
一般的な外壁や屋根の塗り替えの際には6~7インチのローラーが多く使われています。
□ローラー工法に用いられるローラーの種類
外壁塗装の際は、広範囲の塗装に対してローラーがよく用いられます。
外壁塗装で用いられるローラーには大きく分けて2種類あり、1つはウールローラー、もう1つは砂骨ローラーと呼ばれています。
外壁塗装で最も一般的なローラーはウールローラーとなっています。
どの程度塗膜に厚みを持たせるか、また模様をつけたい場合など、ローラーの選定は目的に合わせて行われます。
ローラー工法での塗装の仕上がりには塗料だけでなく、ローラーの選定も大きく影響します。
□ローラー工法の塗膜は厚い?
ローラー工法では塗膜が厚く、吹き付け工法では塗膜が薄いとするところもあるようですが、こうしたことは一概には言えないようです。
塗膜の厚みには、塗料の希釈率や塗布量が影響してくるため、施工業者によるところも大きいようです。
具体的には、ローラー工法でも塗料をかなり希釈して塗装することも可能であり、吹き付け塗装でも塗料を無希釈で吹き付けできる場合もあります。
希釈率は塗料によって適切なラインがあるため、気になる場合は見積もりの際に使用する塗料の種類と缶数、施工法を聞いて調べてみるのも良いかもしれません。
また弾性・微弾性タイプの塗料の場合、塗膜が厚ければ良いというものでもない場合があります。
こうした面からも、納得のいく外壁塗装を行うためには複数の塗装業者に見積もりを依頼して比較してみることも大切と言えます。