一級塗装技能士
一級塗装技能士とはなんですか?
一級塗装技能士とは厚生労働大臣認定の国家資格で、木工塗装技能士、建築塗装技能士、金属塗装技能士、噴霧塗装技能士、鋼橋塗装技能士の5種類に分かれています。
□塗装技能士とは
塗装技能士とは国家資格である技能検定制度の一種で、問題作成等は中央職業能力開発協会が行い、受検申請書の受付や試験の実施等の業務は各都道府県職業能力開発協会が行います。
試験は1年の中で前期と後期に分けて実施されますが、同じ作業は1年に1度の実施になります。
試験内容は塗装に関する学科試験と実技試験になります。
□塗装技能士の検定試験
《学科試験》
1級:真偽法及び四肢択一法(50問、試験時間:1時間40分)
2級:真偽法及び四肢択一法(50問、試験時間:1時間40分)
《実技試験》
実技試験は「木工塗装作業」「建築塗装作業」「金属塗装作業」「噴霧塗装作業」「鋼橋塗装作業」の5種類に分かれており、それぞれの試験に合格すると木工塗装技能士、建築塗装技能士、金属塗装技能士、噴霧塗装技能士、鋼橋塗装技能士の資格が付与されます。
このうち外壁塗装に関係のあるのは主に建築塗装で、中には合わせて鋼橋塗装の資格を持つ方もいるようです。
【建築塗装技能士の実技試験内容】
1級(試験時間:4時間58分)
・ラワン合板に合成樹脂エマルション系複層塗材を塗装(凸部処理を含む)
・ラワン合板に刷毛でつや有合成樹脂エマルションを2回塗りで塗装、ローラーブラシで合成樹脂エマルションを塗装(パテ地付けを含む)
・吹付け塗装でスプレーパターン作成
2級(試験時間:4時間58分)
・ラワン合板に合成樹脂エマルション系複層塗材を塗装
・ラワン合板に刷毛でつや有合成樹脂エマルションを2回塗りで塗装、ローラーブラシで合成樹脂エマルションを塗装(パテ地付けを含む)
・吹付け塗装でスプレーパターン作成を行う。
【鋼橋塗装技能士の実技試験内容】
1級(試験時間:1時間)
・電動工具と手工具で旧塗膜を除去
・塗料の粘度調整
・旧塗膜を除去した面への塗装
・塗膜厚の測定
2級(試験時間:50分)
・電動工具と手工具で旧塗膜を除去
・塗料の粘度調整
・旧塗膜を除去した面への塗装
□塗装技能士の受験資格
塗装技能士の等級には1級と2級があり、受験資格はそれぞれ以下の通りになります。
1級:実務経験7年以上(上級技能者)
2級:実務経験2年以上(中級技能者)
※職業訓練歴や学歴によって必要な実務年数は異なります。
□一級塗装技能士の合格率
一級塗装技能士の合格率は概ね50%前後と言われているようです。
合格率は作業の種類や年度によっても異なり、合格率20%台にまで落ち込む年もあるなど、難易度はある程度高い資格と言えそうです。
□まとめ
一級塗装技能士の資格保持者は実務経験も豊富であり、また難関の資格を取得してきたということで技術に信頼が置けそうです。塗装の仕方にはそれぞれの会社の方針も影響すると思われますので、この資格のみで選ぶというのは少々危険かもしれませんが、外壁塗装の見積もりを依頼する施工業者を選ぶ際には一つの参考になりそうです。