単層(たんそう)
外壁用の塗料には、大きく分けて単層型、複層型に区別されます。
塗装では単層型でも複層型でも下塗り・中塗り(主材塗り)・上塗り(本塗装)の3工程である点は変わりません。
□単層(たんそう)とは
塗装における単層(たんそう)とは、同一の塗料を中塗り(主材)・上塗りと塗り重ねて塗膜を造るタイプの塗料です。
単層型は、主材(塗膜を構成する大まかな部分)に色付けがしてあるため、下塗りの後は主材のみで塗膜が完成します。
このように単層型は上塗り兼用塗料です。
□単層弾性塗料
単層弾性塗料とは、中塗り材(主材)に上塗機能を持たせた弾性塗料です。
クラック追従機能の他、透湿・防カビ・低汚染などの機能を持たせたものも多くあります。
砂骨ローラーを使用することでゆず肌状の模様に仕上がります。
単層弾性塗料は弾性タイルに替わる塗材として、吹き付け塗装の困難な場所などで広く使用されています。塗り替えにも多用されています。
□単層弾性塗料の塗装標準仕様
単層弾性塗料で塗装する際には以下の手順が標準的な仕様となります。
①下地調整
劣化した塗膜の除去や清掃を行い、高圧洗浄の後、クラック処理などの素地調整を行います。
②下塗り…シーラー1回塗り
シーラーの代わりとしてフィラーを塗布する場合もあります。下塗りは下地との付着性を高めたり、仕上げ材の吸い込み防止などが目的になります。塗布は通常ウールローラーで行います。
③中塗り(上塗り1回目) …単層弾性塗料
ひび割れの修正跡を見せないようにするため、鎖骨ローラーを用いてやや厚塗りします。ゆず肌状の模様が形成されます。
④上塗り(上塗り2回目)…単層弾性塗料
外壁にしっかりしたゆず肌状の模様を形成するため、もう一度鎖骨ローラーを使用して塗布します。厚みのある塗膜を形成するよう塗装します。