可塑剤【外壁塗装セレクトナビ】

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可塑剤

□可塑剤(かそざい)とは
可塑剤(かそざい)とは、熱可塑性合成樹脂に添加することで柔軟性や耐候性を改良する物質の総称です。
可塑とは「柔らかく形を変えやすい」という意味です。
可塑剤は高分子によく溶け合い、溶媒(溶剤)のような働きをします。
また合成樹脂に流動性を与えて成形しやすくしたり、成形品に柔軟性を与えます。

 

□可塑剤の歴史
可塑剤の歴史は19世紀後半にセルロイドを製造する際、高分子であるニトロセルロースに熱可塑性を与えるためにしょうのうを加えたことが始まりです。
その後、第二次大戦後にポリ塩化ビニルが合成樹脂として広く使用されるようになったことで可塑剤の使用は大きく伸びました。
例としてはポリ塩化ビニル製のふろしき、靴、かばんなどがあり、製品を柔らかくしなやかにする目的で40~60%の可塑剤が添加されています。

 

□可塑剤として使われている物質
可塑剤としては塗膜形成要素と相容性のある不揮発性・難揮発性の液体・固体の物質が添加されます。
主な可塑剤にはフタル酸エステル、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、ポリエステル、リン酸エステル、クエン酸エステル、エポキシ化植物油、セバシン酸エステル、アゼライン酸エステル、マレイン酸エステル、安息香酸エステルなどがあります。

 

□塗料における可塑剤
塗料の分野では、可塑剤は主に揮発乾燥性の塗料に添加されています。
塗料に使われる可塑剤は、乾燥後の塗膜に柔軟性や耐候性を与えて塗膜の性能を向上させます。

 

□塗料に対する可塑剤の弊害
シーリング材が施工面を汚してしまうブリード汚染は、シーリング材に加えられている可塑剤の弊害で起こります。
◆ブリード汚染とは
ブリード汚染とは、シーリング材に含まれる可塑剤がシーリング材から塗膜表面へ、さらに周辺部分へと移行して塗膜を粘着質に変え、大気中の汚染物資を吸着して汚れることを指します。
ブリード汚染は数年単位の経年変化で徐々に現れてきます。

◆ブリード汚染を防ぐには
可塑剤の移行を防ぎブリード汚染を防止するためには以下の方法を用います。
・可塑剤移行防止プライマーを塗布する。
・可塑剤が少なくブリード汚染が起こりにくいノンブリードタイプのシーリング材を用いる。
しかし可塑剤は強力であるため、ブリード汚染を完全になくすことは不可能とも言えます。

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