塗料のグレード
塗料のグレードはメーカーによって様々ではありますが、一般的には塗料に含まれる「樹脂の違い」により塗料のグレードが変わります。
□塗料に使われる樹脂のグレード
一般的に塗料に含まれる樹脂のグレードは
合成樹脂<アクリル樹脂<ウレタン樹脂<シリコン樹脂<フッ素<無機
の順になります。
基本的には樹脂のグレードが上がるにつれて塗料の性能も上がっていきます(それぞれ素材に対する向き・不向きはあります)。
□防水性のグレード
また同じ樹脂を含む塗料の中でも防水性のグレードが存在しており、一般的には
水性<1液溶剤型<2液溶剤型
の順で防水性が上がっていきます。
しかし現在では研究・開発により水性塗料の性能は向上しており、1液溶剤型・2液溶剤型の溶剤塗料と比べ性能に差が少ない塗料も発売されています。
現在は水性塗料を使った外壁塗装が主流になっているとも言われています。
□外壁塗料のグレード(2013年現在)
◆第一世代 アクリル塗料
・アクリル塗料…耐候年数:6~8年
アクリル塗料は約15年前に登場しました。
アクリル塗料は当時、モルタルのひび割れにも対応するという点で画期的な商品でした。
アクリル塗料は価格の安さが利点で、汚れやすい点や耐久年数が低い点が欠点となります。
こまめに塗り替える場合や費用を少しでも安くしたいという場合には向きますが、現在では塗り替えにはあまり使用されないようです。
一方、新築時のモルタル壁には現在もアクリル樹脂塗料が使われることが多いようです。
◆第二世代 ウレタン塗料
・ウレタン塗料…耐候年数:8~10年
ウレタン塗料は、アクリル塗料の汚れやすさを解消する目的で10年ほど前に開発されました。
ウレタン塗料は柔らかい性質で万能な塗料でもあり、細部の塗装には最も適していると言われています。
塗装業者によっては現在もこのアクリル塗料を主に使用するところもあるようです。
◆第三世代 シリコン塗料
・シリコン塗料…耐候年数:10~12年
シリコン塗料は約7年前に発売されました。
シリコン塗料はシリコン樹脂を含有しており、汚れにくさと耐久性が利点となります。
シリコン塗料の中にはセラミックを含有したものもあり、その場合は汚れにくさ・耐候年数が更に増すようです。
現在では価格も落ち着き人気の塗料となっているようです。
◆第四世代 フッ素塗料、光触媒塗料
フッ素塗料、光触媒塗装は耐久性が高いという利点があります。
現在はまだ価格が比較的高めであることが欠点であり、予算に応じて選択するという形になりそうです。
・フッ素塗料…耐候年数:15~20年
フッ素塗料は高耐久性が最大の利点となります。その他の性能面ではシリコン塗料などと同じようです。
フッ素塗料は、その高耐久性から特に屋根への使用がすすめられる塗料のようです。
・光触媒塗料…耐候年数:14~16年
光触媒塗料は外壁の汚れを自ら分解するという特徴があり、最も汚れにくいというのが最大の利点となります。
また耐久性も高めです。
その他、以下のような塗料もあります。
ナノ塗料…耐候年数:12~15年
無機(無機系)塗料…耐候年数:15~20年