微生物汚染
□微生物汚染とは
微生物汚染とは、カビや藻などによる外壁の汚れにより、塗膜の保護機能がなくなっている状態を指します。
外壁にカビや藻があると、外壁の撥水効果がなくなり水を吸う状態になります。
このような状態になると微生物の繁殖が起こり、チョーキングやクラックなども発生しやすくなります。
チョーキングやクラックが発生することでさらに壁面の防水効果が低下し、雨水や湿気が壁に入りやすくなり、さらにカビや藻が発生し、微生物が発生するという悪循環になります。
これは外壁に腐食が起こる原因となるため、保護機能のなくなった塗膜については早めの塗り替えが必要となります。
□微生物汚染が起こりやすい場所
微生物汚染は日当たりが悪く、風通しの悪い場所で起きやすくなります。そのため建物の北壁は特に微生物汚染が起こりやすい場所と言えます。
□微生物汚染を防ぐには
微生物汚染の要因となるカビ・藻の発生を抑える防カビ剤などの薬剤があります。
これらの薬剤を添加した塗料や、塗料に混ぜて使用する薬剤が販売されています。
全てのカビ・藻・微生物に有効な薬剤は現状ありませんが、ある程度の効果はあります。
また微生物汚染は大気汚染の影響や粉塵の付着による汚れも原因となります。
これらの汚れに対しては、親水性のある塗料などを用いることで雨水によって外壁の汚れを洗い流す効果を与えたり、セラミックの微粉末を配合した塗料を用いて静電気の発生を低下させ、粉塵など汚れのもとを寄せ付けないようにする対策があります。
また近年では、紫外線に当たることで付着した汚れを分解するという光触媒技術を応用した光触媒塗料も登場しています。