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溶剤塗料(油性)

□溶剤塗料(油性)とは
塗料は顔料や樹脂の粒子などで構成されており、その溶剤に有機溶剤を使った塗料を溶剤塗料(油性)と呼びます。
溶剤塗料(油性)には弱溶剤塗料と強溶剤塗料があります。
・弱溶剤塗料…塗料専用シンナーを溶剤とする塗料
・強溶剤塗料…ラッカーシンナーなど強い溶解力をもつシンナーを溶剤とする塗料
弱溶剤塗料の方が健康面などにも配慮されており、現在使われている溶剤塗料は主に弱溶剤塗料になるようです。

 

□溶剤塗料の利点
・様々な色が選べる(現状としては水系塗料では扱われていない色もあるようです)
・浸透性が高い
・安定した耐久性
・外壁がひび割れしている場合にも使用できる
・速乾性があり工期を短縮できる
・外壁に艶を出したい場合、艶ありの溶剤塗料を選択すると良い艶がでる
・一般の使用環境においては凍結などがほとんどなく保存がしやすい

 

□溶剤塗料の欠点
・有機溶剤を使用しているため危険性がある。特に換気が必要になる。
・独特の臭いがある(急速に臭いの出る溶剤塗料は現在では使用されなくなっているため、昔ほどの臭いではないようです)

 

□シックハウス症候群の原因となる有機溶剤
住宅に使われる塗料はシックハウス症候群の原因の一つとしても挙げられています。
塗料は溶剤、希釈剤、顔料、合成樹脂、展色剤、蒸発抑制剤、乾燥剤、可塑剤、増粘剤、硬化剤など様々な成分で構成されています(塗料の種類によっては入っていない成分もあります)。
塗料の成分のうち、特にシックハウス症候群の原因物質として問題になるものが溶剤になります。
溶剤塗料の溶剤として用いられている有機溶剤は揮発性有機化合物(VOC)の一種であり、シックハウス症候群の原因となりやすい化学物質でもあります。
しかしこの物質は完全に乾燥して一定期間が経過すると放散量が劇的に下がるという特徴もあるため、通常は塗装後しばらくの間は換気を徹底する、などで対応できるようです。
体質などでこうした化学物質に不安がある場合は、見積もりの際にそうしたことを伝え、施工業者により安全性の高い塗料を選択してもらうのも良い方法と言えそうです。

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