破風(はふ)
□破風(はふ)とは
屋根周りの軒先の先端部分で、樋がつかないけらば側の部分を破風と言います。また樋がつく部分の部材を鼻隠しと呼びます。
※けらば:破風と壁までの間の屋根。
破風は日本の伝統的建築様式において、切妻や入母屋などにできる、妻側の三角形の部分を言います。
また妻壁や、破風に用いられる破風板(はふいた)も破風と呼びます。
破風は寺院建築や城郭建築などで用いられています。
また、左右の破風が合わさった部分を「拝み(おがみ)」と呼びます。
□破風の種類
破風は屋根形状によって切妻破風(きりつまはふ)、入母屋破風(いりもやはふ)、唐破風(からはふ)、比翼千鳥破風(ひよくちどりはふ)・比翼入母屋破風(ひよくいりもやはふ)などそれぞれの名称が付けられています。
破風板(はふいた)は、建物のデザインに合に合わせて反りやむくりを付けたり、直線に作ったり、また溝や彫刻を施すこともあります。
□破風の素材
破風には木材が用いられることが多く、住宅建築では松材(パイン)が使用されます。
またメンテナンスの手間を軽減するため合成樹脂製の破風も広く使用されています。
洋風の建物の場合は硬質セメント系の破風が多用されることもあります。
□破風の点検
破風板は屋根の機能を果たすのに重要な部分であり、また風雨に直接晒されて劣化しやすい部位でもあるため定期的に塗装を行うなどの修繕が必要になります。
年1回程度は雨漏りのしみなどがないか目視で点検すると安心です。
状態によっては2年置き程度の塗り替えが必要な場合もあるようです。