窯業系サイディングボード
□窯業系サイディングボードとは
窯業(ようぎょう)系サイディングボードとは、板状の外壁材であるサイディングボードの一種です。
サイディングボードには使用される原料によって窯業サイディング、金属サイディング、木製サイディング、樹脂サイディングなどの種類がありますが、約70%近くは窯業系サイディングボードが用いられています。
◆サイディングボードとは
サイディングボードとは、サイディングメーカーが製造する板状の外壁材の総称です。サイディングとも呼ばれます。
サイディングボードは各メーカーが工場で生産し、施工業者が現場で施工して初めて外壁材としてなります。
サイディングボードは近年、施工の合理化に伴って採用されることが多くなってきています。
現在はモルタル壁に代わり日本で一番使用されており、日本の新築住宅の約70%の外壁に使用されていると言われています。
◆サイディングボードの特徴
サイディングボードの特徴としては以下のものが挙げられます。
・デザイン性、施工性に優れている
・タイルなどより低価格
◆サイディングボードの寸法、厚み
窯業系サイディングボードで一番多いものは幅455mm(1.5尺)長さ3030mm(10尺)の大きさのタイプになります。
金属サイディング、木製サイディング、樹脂サイディングについてはメーカーごとに形状にばらつきがあります。
サイディングボードの厚みについては12mm~35mmくらいのものがあります。35mmの窯業系サイディングボードとなると、本物の石のような風合いになります。
◆サイディングボードの接合部
サイディングボードの材料と材料との接合部については、一般的に長辺は防水機能が付いたさね形状、短辺は防水処理を施すのが一般的です。
□窯業系サイディングボードの特徴
窯業系サイディングボードは、セメントや木材など非金属系の原料を混ぜて高熱処理で圧縮したサイディングボードです。サイディングボードの中でも一番多い材料です。
・工場で塗装処理を施してある塗装品と、現場で塗装を行う無塗装品があります。
・近年では防汚効果のあるものや超耐候性塗料を使用しているものなども開発されています。
◆窯業系サイディングボードの注意点
窯業サイディングボードは、日当たりが悪く雨の乾きが悪い場所では吸水します。
また激しい日射が当たる南側や、特殊波長を持つ夏場の西日が当たる西側では、真夏では日光による熱によりボードが最大約80℃まで上昇し蓄熱し、熱膨張をします。
給水や熱膨張でボードが動くと固定釘に影響が出てくる場合があり、だんだんと釘の固定が弱まり、サイディングボードに反りや浮きが発生することがあります。
特に新築時の固定釘は美観を優先するために小さな釘を使う傾向があり、釘にかかる負荷に無理があるケースもあるようです。
窯業系サイディングボードの反りや浮きには固定釘の打ち方が大きく影響しているとも言われているため、使用の際には外壁の固定に精通した施工業者を選ぶことも大切になるようです。