親水性塗料
□親水性塗料
新水性塗料とは、塗装面の汚れを防ぎ、また汚れが付着しても洗い流す親水性を持たせた低汚染塗料のことを指します。
外壁の塗装面に汚れが付着すると、美観を損ねるだけでなく塗膜の耐久性も落ちるため、防汚効果の高い塗料の需要は高まっています。
防汚効果を持つ塗料としては撥水性のある塗料もありますが、親水性塗料の方が表面構造が多少変化しても親水性を保つことができ耐久性があります。そのためどちらかというと親水性塗料の方が活用されているようです。
親水性のある塗料としては、親水性塗料と超親水性塗料があります。
◆親水性とは
親水性とは撥水性の対義語で、水となじみやすい性質のことです。
親水性ある塗膜は、水に塗れると水滴が連続した膜を形成し、その水の膜が汚れの下に入り込んで汚れを浮かせ、汚れと一緒に流れ落ちます。
塗膜表面の親水性は「塗膜表面の水の角度=接触角」で表され、接触角が小さいほど親水性が高くなります。
一般的に化学の世界では対水接触角度が10°以下を親水、3°以下を超親水と呼んでいます。
しかし自動車コーティング業界では対水接触角度20°以下位を親水と呼ぶ傾向が強いなど、親水性・超親水性については目安的な表現となっている場合もあるようです。
また低撥水状態、対水接触角度が30°前後のときの主に用いられる傾向のある弱親水という造語もあるようです。
□親水性のある塗料の種類
・セラミック複合技術で塗膜表面にセラミック層を作る塗料
塗料の中に添加剤として微量のセラミックを入れることで、塗料が乾燥するまでの間にセラミック成分が塗膜の表面に浮き上がり、セラミックの膜をつくります。
塗膜表面にセラミック層ができることで塗膜が親水性となり、汚れが水に流されやすくなり長期にわたる防汚効果を実現します。
シリコン塗料にセラミックを配合した塗料などがあります。
・緻密な塗膜構造による親水性を持たせた塗料
・光触媒の分解、親水性を利用した塗料
光触媒塗料のことで、太陽光により、親水性の働きが生み出されます。
TOTOのハイドロテクト、ハイドロテクトコートなどが有名です。
光触媒超親水性技術により、雨で汚れが自然に落ち、また水洗いだけで汚れを落とすことが可能で、大気汚染物質を分解・洗浄する効果もあり、嫌な臭いやカビ・藻を抑える効果もあります。