金コテ仕上げ
□金コテ仕上げとは
金コテ仕上げとは、金コテで押さえたまま仕上げを行い、壁面を滑らかなつるつるとした状態に仕上げることを言います。
金コテ仕上げはモルタルやコンクリートの土間、壁面に用います。
◆金コテ仕上げの手順
①モルタルやコンクリートの水分が蒸発して少なくなりある程度固まり始めた際に、金コテで表面を押さえながらきれいに均す。
②1~2時間後、さらに固まってきたところで木鏝(きごて)で表面の凸凹をなくし、表面をペースト状にしながら金コテで押さえます。
③2回目、3回目は直接金コテで押さえます。
※押さえ…コテで表面を仕上げることを指します。例としては、「金コテ2回押さえ」はコンクリートの締まり具合を見ながら2回繰り返すことをいいます。
◆金コテ仕上げの特徴
・金コテ仕上げを行った後は表面に光を当てると反射するほどの状態になり、美しい外観に仕上がります。
・金コテで表面をしっかり押さえることでコンクリートやモルタルが締まり、クラック(ひび割れ)の発生を防止する効果もあります。
・人が歩く場所に金コテ仕上げを行うと、雨などで表面がぬれた際に非常に滑りやすくなるため注意が必要です。
◆金コテとは
金コテとは、左官職人の使用する金属製の鏝(こて)のことをいいます。金鏝(かなごて)とも書きます。
金コテは75mm程度の小さいものから300mm程度の大きなものまで様々な種類があります。
また形も様々で、通常多く使用される普通のタイプの他に、四角い形のものや木の葉型のものもあります。
□コンクリート、モルタルの様々な仕上げ
・金コテ押え仕上げ…金コテで良く押さえ表面をつるつるにします。
・刷毛引き仕上げ…金コテで押さえた後、刷毛を引き表面をザラザラにします。壁に施工されることが多いです。
・箒(ほうき)目仕上げ…ほうきやブラシでなぞり表面をすじをつけます。すべり止めの目的で床面に施工されます。
・木鏝(きごて)仕上げ…木鏝(現在はプラスチック鏝もあります)で均します。ザラザラとした表面になるため、仕上げ材によって隠れる場所などで使用します。金鏝仕上げの下押さえなどにも使われます。モルタルやコンクリートはそのままでは平らにならないため通常は木鏝で均していることから、他の仕上げを施さなければ自然に木鏝仕上げとなっています。そのためあまり木鏝仕上げという言葉は使用しないようです。