顔料(がんりょう)【外壁塗装セレクトナビ】

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顔料(がんりょう)

□顔料(がんりょう)とは
顔料(がんりょう)とは着色に用いる粉末のうち、水や油に不溶であるものの総称です。
着色に用いる粉末のうち、水や油に溶けるものは染料と呼ばれ区別されています。

塗料は液体の中に顔料など様々な物質を混ぜて作られます。
顔料はバインダー、ビークル、展色剤と呼ばれる接着剤や溶剤を主成分とする無色に近い原料と混合して、塗料やインクなどになります。
蛍光顔料(蛍光染料の加工品)を除くほぼ全ての顔料は、光の波長を選択的に吸収することで反射または透過する色を変化させて呈色します。
顔料は塗膜の色と艶に影響します。

 

□顔料の種類
顔料は大きく分けると無機顔料と有機顔料の2種類に分かれます。
◆無機顔料
天然無機顔料…鉱物を加工した無機顔料で。有史以前から使用されていた。
合成無機顔料…化学的に合成された無機顔料。

◆有機顔料
有機顔料には以下のものがあります。
・植物から採った不溶性の染料前駆体をそのまま顔料として使用するもの。古くからある。
・植物や動物から抽出される染料をレーキ化させたもの。こちらも古くからある。
・石油工業によって成立する合成有機顔料。現在工業的に使われているものの大半は合成有機顔料。
合成有機顔料には化学構造自体が不溶性を示す不溶性色素と、水溶性の合成染料を不溶化させたレーキ顔料があります。

 

□無機顔料と有機顔料の耐光性
無機顔料と有機顔料には耐光性に違いがあります。
・有機顔料…化学構造を見ても太陽光や紫外線に弱い。直射日光が当たるところでは色が無くなりやすい。
・無機顔料…耐光性が良好なものが多い。建物の塗料に多用されている。

 

□顔料に要求される性能
顔料に望まれるのは分光反射率と着色力です。
顔料としては色相が鮮明であり着色力が強いことが求められます。
また塗料に用いられる顔料には不透明性が必要になります。

 

□特殊な性能を持つ顔料
外壁の塗料に使われる顔料の中には特殊な性能を持つ顔料もあります。
一例としては塗膜にサビ止め効果を持たせる防錆顔料があります。

◆防錆顔料のしくみ
防錆顔料の防錆効果のしくみには以下のようなものがあり、顔料によって異なります。
・防錆顔料と油類(汚れ)が反応し、金属石けんを形成することで塗膜に腐食抵抗性を持たせる
・防錆顔料が塗膜外部から浸透する水分を分解し、表面をアルカリ性にして腐食を防ぐ効果を発揮する
・大気中及び、塗装中の酸化成分と結合して不溶性の耐食化合物を形成する。

◆防錆顔料の種類
防錆顔料としては以下のものが挙げられます。
・鉛丹…油性塗料のサビ止め材として使われる。船舶、鉄鋼構造物に使われる。
・亜酸化鉛…船舶、鋼鉄構造物に使用する。
・塩基性クロム酸鉛…鉄鋼構造物に使用する。
・シアナミド鉛…塗料の塗装作業性が良い。鉄鋼構造物に使用する。
・ジンクロメート(ZPC型)…やや水溶性。合成樹脂系の防錆塗料に使用される。鉄鋼、特にアルミニウム、亜鉛などの非鉄金属へ付着性や防食性が高い
・ジンクロメート(Zto型)…水溶性は低い。金属の表面処理塗料として使用される。
・鉛酸カルシウム…白色の防錆顔料。特に亜鉛への付着性、防錆性に優れている。耐海水性がある。
・ストロンチウムクロメート…黄色の防錆顔料。電着塗料に使用される。

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