高圧洗浄
□高圧洗浄とは
高圧洗浄とは、外壁や屋根の塗装面に長年こびりついたカビ、汚れ、錆、ほこりなどを高圧の水流によって洗い落とすことです。素地調整の1つに分類されます。
また高圧洗浄は、外壁塗装の塗り替え時には既存塗膜の汚れや剥離箇所を清掃するために行われます。
□高圧洗浄の目的
高圧洗浄は、塗装の前に行うことでその後塗装する塗料の接着を高める目的があります。
この作業が不十分であると、塗料によっては塗装が長持ちしにくくなり、塗膜の剥がれの原因となることもあります。
□高圧洗浄に使用する機器
高圧洗浄ではバケツに溜めた水を吸い上げ、高圧洗浄機を通して高圧の水を噴射し、汚れなどを洗い落とします。
高圧洗浄に用いられるのはほとんどの場合、ガソリンエンジン式の機械です。
かなりの高圧であり、直接ゴム長靴に当てれば穴が開くほどのかなりの水流です。
□高圧洗浄の例
◆チョーキング(塗膜が劣化して表面で粉状になっているもの)への高圧洗浄
高圧洗浄でチョーキングを落とすことで塗料の密着性を高め、塗膜の膨れや剥がれを防ぎます。
チョーキングは高圧洗浄で完全に洗い落とすのは難しい場合も多くありますが、シーラーが浸透するくらいまでチョーキングの層を薄くする程度で問題はありません。
◆モルタル、コンクリートへの高圧洗浄
素地調整として高圧洗浄が行われます。
◆リシン、スタッコなどへの高圧洗浄
カビの根が塗膜内部まで入り込んでいる場合がよくあり、表面のカビを落としてもカビの根が除去しきれないこともあります。その場合、塗り替えから半年~1年程で再び内部からカビが発生する場合があります。
しかし無理に高圧洗浄でカビの根を除去しきろうとすると、外壁によっては塗膜の剥がれや削れが起こる恐れもあります。
・高圧洗浄の前に藻・カビ除去材を塗布してカビの再発生を防止
そうした場合、高圧洗浄の前に藻・カビの除去剤を部分的に塗布しておくことで、カビの再発生を防ぐことが可能です。
ほとんどの業者はこの除去材を使用していないとも言われているため、見積もりの際に確認されるとよいかもしれません。
◆鉄部などへの高圧洗浄
鉄部などにカビがこびりついていることも珍しくはないため、鉄部などを塗装する場合にも高圧洗浄を行います。
鉄部の塗膜の剥がれがひどい場合は、高圧洗浄の前にケレンを用いて剥がれた塗膜を取り除きます。
アルミサッシ、雨戸、戸袋、バルコニー、カーポートのアクリル板屋根、門周りなども高圧洗浄が可能な場合があり、洗浄を行うだけでも美観が増す場合があります。外壁塗装の際には施工業者についでに依頼してみるのもよいかもしれません。