OP
□OPとは
OPとはオイルペイントのことで、油性調合ペイント、油性ペイントとも呼ばれます。
OP(油性ペイント)は油性の塗料で、昔から使用されています。
ボイル油など植物油が主な原料であり、それに顔料と添加剤を加えて製造されます。
◆OP(油性ペイント)の利点
・安価
・密着性、耐候性に優れている
・1回の塗装で厚い塗膜が形成できる
・塗料の浸透性が高く、木材の塗装に適する
◆OP(油性ペイント)の欠点
・乾燥が遅い
・耐薬品性、耐アルカリ性に劣る、
・粘着性がある
・臭いが残る
□OP(油性ペイント)の特徴
・OP(油性ペイント)は塗料の浸透性が高いことから木材の塗装には最適な塗料の1つです。また1回の塗装で塗膜に厚みが出る点が魅力と言えます。
・OP(油性ペイント)はアルカリ成分に弱く分解されてしまうため、セメント(アルカリ性)を原料とするコンクリートやモルタルの塗装には向きません。
・OP(油性ペイント)は乾燥するまでに多くの時間を要する点が最大の欠点と言えます。
気温15度~25度の環境で塗装を行った場合、最低でも17~18時間の乾燥時間が必要です。また長い場合は24時間以上の乾燥時間が必要となります。
外壁塗装では重ね塗りを行うため、OPの乾燥時間の長さは塗装工事の作業効率を下げることにもなります。
・SOP(合成樹脂調合ペイント)はOPの最大の欠点である乾燥時間の長さを克服した油性塗料であり、SOPは乾燥時間がOPより短くなっています。
・現在外壁塗装においてはOPはほとんど使用されておらず、SOP(合成樹脂調合ペイント)や、その他の樹脂塗料が用いられることが多いようです。
◆OP塗り
塗装業界ではOP塗りという言葉が古くからあります。
このOP塗りとは、本来は塗装をOP(油性ペイント)で仕上げることを指しています。
しかし現在では外壁塗装においてOPが使用されることはほとんどないため、OP塗りという言葉が使われる場合は(合成樹脂調合ペイント)で仕上げることを指すことが多くなっているようです。
□ペイントとエナメル
塗料には慣用的にペイント、エナメルと称されるものがありますが、主に以下のように区別して使用されています。
ペイント…塗装後に刷毛目が残り、光沢があまりない塗料(油性ペイント、合成樹脂エマルションペイントなど)
エナメル…塗装の表面が滑らかで、光沢がある塗料(フタル酸樹脂エナメルなど)