SOP
□SOPとは
・SOPとは合成樹脂調合ペイントのことです。不透明仕上げの合成樹脂塗料になります。
OP(油性ペイント)にはボイル油が主に用いられますが、SOP(合成樹脂調合ペイント)では長油性アルキド酸樹脂ワニスを用いています。
このためSOPはOPより塗料の乾燥時間がかからず、またOPよりも塗膜に光沢があります。
OPは乾燥が遅いため現在はほとんど使われておらず、その代わりとして乾燥が早いSOP(合成樹脂調合ペイント)が用いられています。
・ホームセンターなどにあるDIY用のペンキの多くはこのSOP(合成樹脂調合ペイント)です。
SOP(合成樹脂調合ペイント)が用いられるのは主に建物内外の鉄部や、建物内部の木部に用いられます。
◆SOP塗料の表記について
・ホームセンターなどで販売されているSOP塗料は、合成樹脂調合ペイント、長油性フタル酸樹脂調合ペイントなどと表記されています。
また成分表示欄に、油脂、長油性フタル酸樹脂、長油性アルキド樹脂などと記載されているものはSOP塗料となります。
SOP塗料は初心者でも扱いやすい塗料の1つであるため、DIYでSOP塗料を用いたい場合は上記の点に注意して選ばれると良いでしょう。
□SOP(合成樹脂調合ペイント)の特徴
・SOP(合成樹脂調合ペイント)で塗装を行う最大の利点としては、塗料の乾燥が早い点があります。
またウレタン樹脂塗料などより安価である点も利点と言えます。
塗装後の塗膜の仕上がりも光沢があり滑らかなため扱いやすい塗料でもあります。
・SOP(合成樹脂調合ペイント)の塗膜は耐久性が低いという点が大きな欠点となります。
風雨や紫外線に晒される屋根、外壁では耐久性が更に低下するため、屋内の塗装に用いるのが望ましいと言えます。
外壁や屋根など耐候性が必要となる場所への塗装は、目安としてウレタン樹脂塗料以上の耐候性がある塗料を用いるのが良いとされています。
□屋根や外壁にはSOP(合成樹脂調合ペイント)はやや不向き
・外壁などの塗装にはSOP(合成樹脂調合ペイント)ではなくウレタン樹脂塗料やさらに性能の高い樹脂塗料を用いるほうが長期的には経済的と言える場合が多くあります。
・例えばウレタン樹脂塗料とSOP(合成樹脂調合ペイント)を比較すると、価格差としてはウレタン樹脂塗料の方が1缶数千円程度高くなりますが、耐候性としては少なく見積もってもウレタン樹脂塗料の方が2年以上長持ちします。
塗り替え工事の際は、塗料の価格は施工費のごく一部であり、足場架けや人件費など他のコストが多くかかります。
塗り替え工事のスパンやその度にかかる施工費を考慮すると、屋根や外壁にはSOP(合成樹脂調合ペイント)はやや不向きと言えます。